2015/12/05  睡眠の基礎知識

それは、冬季うつかも?「昼間も眠い…」「甘いものをやたら食べてしまう…」

それは、冬季うつかも?「昼間も眠い…」「甘いものをやたら食べてしまう…」

「例年11月ごろ、寒さを感じるようになると、眠くて眠くて仕方がなく仕事に行くのが辛くなります。きちんと夜眠るようにしても、朝になってもシャキッとせず、「時間が経てば目が覚めるだろう」と思っていても、いっこうに寝起きの怠さがよくなりません。家族に話しても怠けているだけなんじゃないかと言われて。でも自分の中では明らかに元気な時とは何かがおかしいんです。(30代 女性)」
「ここ数年冬になると体重が5キロは増加するのが定番になっています。しっかりとご飯を食べたのに、口さみしくて甘いものを食べてしまいます。それもちょっとで収まればいいのですが結構な量を食べてしまうんです。夏に頑張ってダイエットしたのも台無しで、なんとなく怠くてやる気がでないし。ハロウィンやクリスマスなどで周りは盛り上がってるけど、自分は冬が来るのが憂うつです。(20代 女性)」
「元々アクティブで、スポーツも大好きだし、休日の度に車で遠出するような性格なんです。 それがここ2~3年、冬場の間だけ、なんだかおっくうになって。どれだけ寝ても寝足りない感じがする。フットサルでスカッと気分転換するのがストレス発散だったのに、それすらも気持ちが乗らなくて。動かないのに食欲だけは増えちゃって、体が重くなるし本当に冬場が憂うつです。(40代 男性)」

毎年冬が近づくと、怠い、やる気が起こらない、家を出るのがおっくうだ…そう感じる方はいらっしゃいませんか?日本ではあまり知られていませんが、うつに特徴的な症状が冬の間だけ現れるケースがあるのだそうです。ヨーロッパや北欧の寒い国々では知られているこの「冬季うつ病」について、お伝えしていきいきます。


冬季うつ病の特徴は?

冬季うつと呼ばれる症状は、日が短くなってくる10月ごろから2月頃と寒さが厳しくなる時期に顕著になります。そして日照時間が長くなる3月ごろになるとになると自然と良くなるため、季節特有のうつであると見られています。症状が見られるのは20~30歳代の女性が多く、その独特のサイクルから「ウィンターブルー」と呼ばれることも。その他にも「冬うつ」「季節性感情障害」といった呼称があります。

冬季うつは、「うつ」と名がつく通り、うつ病のなかにカテゴライズされますが、一般的なうつ病にはない特徴がみられます。

大きな特徴は女性の発症がとても多いということです。一般的なうつ病も女性の方がなりやすく、男女比は男性:女性=1:2程度であると言われています。これが冬季うつ病ではさらに男性:女性=1:4以上の開きがあり、女性に多い症状であることが伺えます。

この冬季うつという症状は、私たちには馴染みがないかもしれませんが、寒さの厳しい欧米の地域などではよく認知されています。
ヨーロッパの緯度の高い国々は、冬場の時期は日光が照らす時間がぐんと短くなります。そのため、昼間が短い冬の間に気持ちが塞いでしまう冬季うつ病の症状がまま見られるようです。
このように、多くの人々が悩まされている症状であるため、これらの国には治療に有効な“光治療“を受ける場所が、公共施設などに設置されています。


症状。普通のうつとの比較

症状としては「倦怠感」「やる気の低下」が見られ、慢性的な睡眠不足感を抱えると言われています。どれだけ長時間眠っても眠気を感じてしまい、やたらと長く眠ってしまう「過眠」の症状が代表的で、そのほか甘いものやパンやパスタなどの炭水化物ばかりを欲してしまうという特徴もあります。特に過眠の症状は重くなると日常生活に支障をきたしてしまい、状況は深刻になりがちです

通常のうつ病との違い

うつ 冬季うつ
睡眠 寝つきが悪い、夜中目が覚めるなどの不眠の症状がある。 十分に睡眠をとっても寝不足感を感じる。日中も眠い。
食事 食欲が低下し、体重減少が見られる。 食欲が増し、特に甘いものや炭水化物を食べたくなる

うつ病と冬季うつの違う点

うつ病と冬季うつの違う点「うつ」と名前がついていますが、その症状には一般的なうつ病とは対照的な部分があります。うつ病になると、「夜中々眠りに落ちて行かない」「やっと寝たのに朝方早々に起きてしまう」という不眠の悩みに特徴がありますが、季節性である冬季うつでは、「朝目覚めが悪い」「睡眠時間は確保しているのに眠くて仕方がない」という過眠の傾向が強くなります。
またうつ病では、食欲が減退し体重減少が起こることなどが知られていますが、冬季うつでは逆に過食が強くなり、甘いものや炭水化物を多く摂りすぎてしまうことがあります。

うつ病と冬季うつの似ている点

いわゆるうつ病とは違うとされる"冬季うつ"ですが、「何もする気が起こらない(無気力)」「自分なんて駄目だ(自己否定)と感じる」など、うつ病と似た気分の落ち込みの症状があります。

一般的なうつと見分けが難しい冬季うつですが、食事と睡眠の面で以下のような症状が認められたら、冬季うつの可能性が高いと言えます。
(食事)食欲が全体的に増す。甘いものをやたらと食べ続けてしまう。その結果体重の増加が見られる。
(睡眠)10時間眠っても寝不足感が続く。日中も異常に眠気を感じる。

これら食事と睡眠の症状に加え倦怠感や気力の低下が冬の間だけ定期的に起こる、その他の季節は不調を感じないということであれば冬季うつの可能性が濃厚です。

冬季うつ病の診断チェックシート

あなたの症状が冬季うつなのかどうか、チェックするために下記の項目を参考にしてみてください。

冬季うつ病の診断チェックシート

まずはうつに当たるかどうかのチェック

  • 気分の落ち込み
  • 好奇心や感情の動きが乏しくなる
  • 食事の量および体重に変化がある
  • 不眠または過眠
  • 思考力や集中力がなくなる

さらに冬季うつに当たるかどうかのチェック

  • 菓子パンやチョコレートなど甘いものを好むようになる
  • ご飯や麺類、炭水化物に偏った食事になる
  • 普段と比べて睡眠時間がとても長くなった
  • 怠く、憂うつで朝布団から出たくない
  • 十分眠っているのに日中も瞼が重い

これらの症状が、毎年冬にだけ起こる、春になると不調が消滅する、といった場合、季節性のうつであることが疑われます。


冬季うつの原因

冬季うつの原因

冬季うつの要因は、この時期特有の日射量不足であると言われます。昼間太陽の光に触れる時間が短くなると体の中にあるセロトニンという物質が減ってしまいます。この物質は、うつ病の発症状を要因づけるもので、精神の安定などに大きく関係します。ヨーロッパや北欧などの緯度の高い場所では日射量の低下がより顕著であるため、冬場のうつ病も多くなるものと推察できます。
(セロトニンの詳細は:睡眠に欠かせない幸せ物質:セロトニンの作用とは?簡単まるわかり


冬季うつ病の対策方法

冬季うつ病の対策方法

<通院による治療>

冬季うつを通院して治す場合には、光照射療法が主流です。500~3000ルクス程度の照度の光、朝2時間くらい浴びることを継続します。薬物療法もあわせて行うこともありますが従来のうつ病のようには重要視されないようです。


治療というほどのものではなくても、普段の暮らしの中でトライできる工夫もあります。

<日常での対策>

  • 太陽の光を浴びる
  • セロトニンを増やす行動パターンを身につける
  • セロトニンを作り出すトリプトファンを食事で摂取する
  • ストレスを溜めすぎない
冬季うつの要因は日射量の不足にあるので、太陽の光を朝の時間帯にしっかりと浴び、規則正しい生活を送ることが対策として効果的です。
また気持ちを安定的に導き良質な睡眠とも関係するセロトニンを分泌させるためには、昼間に活発に動くようにして一日に強弱をつけることが大切。このセロトニンという物質は食生活によっても分泌を促すことができるので、下記も参照してみてくだい。バナナや牛乳に含まれるトリプトファンという物質がポイントになります。
(参考記事:トリプトファンとビタミンB6でセロトニンを増やす

ストレスはうつ症状の大敵です。仕事や日常生活の中で根を詰め過ぎずにこまめに息抜きを行うことが大切です。気持ちを切り替えるためには自身の行動も切り替えることが有効であることも。公園を歩いたり、好きなスポーツクラブに通ったり、活動的に過ごすことも効果的です。

まとめ。季節的な背景を理解する

人間も動物なので、冬にいわば冬眠のような状態に体が陥ってしまい、動きや思考が鈍くなり脂肪を蓄えてしまう…といった現象が冬季うつの背景にあるようです。
自然の摂理と考えれば、そのこと自体を重く受け止め過ぎないことも大切になってきます。日中の過度な眠気などで日常生活に支障をきたすような場合は、医師の診断を仰いで治療法を取り入れてみましょう。


この記事を書いた人

カイミンスタッフ石橋:
食べることと寝ることが大好きなママ。
お手軽に若々しくいられるコツを模索。



休息サプリメント:ネ・ムーンプラス【NeMoon PLUS】
たっぷりの休息サポート成分に、元気サポート成分をプラス。
5,500円(税込)

商品詳細を見る

この記事をシェアする

ページTOPへ