曇りや雨の日にも十分なセロトニン!日光を味方につける方法

気持ちや体調の安定に深いかかわりがあるセロトニン。最近では「幸せホルモン」としても知られ、その分泌を高める方法が注目を集めています。 夜スムーズな眠りにつなげるためにも欠かせないセロトニン、分泌のしくみには太陽の光が関係しています
どの程度の光を、どのくらい浴びたらセロトニン分泌にとって十分なのでしょうか?

ここではセロトニンと日光の関係にスポット当ててお伝えします。

日光を浴びることでセロトニンの分泌が始まる

私たちの体は、毎朝一定量以上の光を目から取り入れることで、体内時計が整えられセロトニンが生成されやすくなります。
(体内時計の狂いは、メリハリのある生活リズムを阻害してしまい、夜うまく眠れないという不眠の症状につながることもあります。)
体内時計をしっかりと働かせること。そのためのスイッチとなるのが、朝浴びる太陽の光なのです。寝起きの怠さをすばやく脱するためにも、起きたらまずカーテンを開けます。朝日をしっかりと感じることで、セロトニンの分泌が促され、活動や休息のリズムが生まれやすくなります。

日光の明るさは蛍光灯とは比べ物にならない

人の体が生体リズムを刻み、セロトニンをしっかりと分泌するためには、朝2500ルクス以上の光を浴びる必要があります
室内の照明の灯りでは300~500ルクスにしかなりません。体内時計をリセットするためには外出で、あるいは窓から太陽の光を浴びることがポイントになります。

場所/状況
照度の目安
晴れ/屋外
約100,000ルクス
曇り/屋外
約10,000ルクス
雨/屋外
約5,000ルクス
晴れ/屋内
約2,500ルクス
オフィスの照明
約1,000ルクス
住宅の照明
約500ルクス

晴れた日は上記の通り十分な明るさがありますが、曇りや雨の日となると十分な光が得られにくくなります。日によって条件は変わってきますが、一般的には一日のうち屋外で30分ほど陽の光を浴びることが、体のリズムに有効だと言われています。
晴れた日に日光に当たりすぎると逆に疲れてしまうこともありますので、身体に程よいと感じる程度の日光浴をお勧めします。

曇りや雨の日はどうやってセロトニンを増やすか?

セロトニンを増やすために効果的な日光浴。では、曇りや雨の日の明るさはどうでしょうか?
セロトニン分泌の目安とされている明るさが2500ルクスなのですが、雨の日になると、晴れの日の1/100ほどの光の量になってしまいます。ただそういった場合でも1時間以上屋外で過ごすと、セロトニン分泌に有効です。雨の日は外にでるのも億劫ではありますが、寝つきの悪さなどでお悩みの場合などは特に、意識的に外出するようにしたいです。
屋内で過ごす場合にも、デスクやソファを窓辺に置くなどして、光が差す場所にいるようにすると太陽光の効果を得やすくなります。

また、セロトニン分泌には積極的に体を動かすことも有効です。もし雨天続きで太陽の光を十分に浴びられないようなときにも、日中しっかりと運動することで、体のリズムができセロトニン分泌へとつながります

屋内でガラス越しの日光でも良いのか?

お仕事の関係などで、屋外に出られない場合でも、屋内でガラス越しに自然光が入れば、2,500ルクス程度になると言われています。可能であればカーテンを開けたりブラインドからたくさん光が入るようにしたり、多めに光が入るようにするといいでしょう。
とはいえ、屋外の方十分な日光を浴びるにはやはり屋外がお勧め。昼休みやちょっとした休憩時間に、建物の外に出ると気分も変わってリフレッシュできます。

たっぷりの日光を浴びて、セロトニンを増やしましょう

心身の余裕がなくなっている時、私たちはセロトニン不足の状態に陥りがち。
夜ぐっすり眠るためにも、気持ちを落ち着かせて上機嫌でいるためにも、欠かせないのがセロトニンという神経伝達物質です。
このセロトニンは、特別な薬や治療を用いなくても、「太陽の光を浴びる」というとてもシンプルな方法で増やすことができます。
セロトニンが不足している症状に心当たりがある場合は、いつもよりちょっとだけ「外に出る」「太陽の光を浴びる」といったことに意識を向けてみてください。